ご挨拶
1947年建設の「産別会館」、1966年建設の「平和と労働会館」の遺産と伝統を受け継ぎ、2001年に開館した「平和と労働センター・全労連会館」は、2021年6月に開館20周年を迎えました。会館の入り口には、「産別会議の階級的伝統をうけつぎ、平和と労働、民主運動のセンターとして、ここに全労連会館を建立しました」とのプレートが掲げられています。この20年、館内団体の皆さまと力を合わせ、「平和と労働センター」の名前にふさわしく、運動のセンター、拠り所としての機能を果たせるように努力を重ねてきました。
折りしも、コロナ禍のもとで20周年を迎えることになりました。集まることが難しい状況の中にあっても、館内の諸団体は、様々な創意工夫をし、新しい運動のスタイルも取り入れながら、共同の輪を広げています。コロナ禍において、ますます、憲法にもとづいた平和と民主主義の花開く社会の実現が求められています。館内団体の皆さんと力を合わせ、市民と野党の共闘の前進で、新しい政治の実現に向けて、今後も奮闘してまいります。
公益財団法人全労連会館 理事長 小畑雅子
目的と事業
■目的
公益財団法人 全労連会館は、「労働者の地位の向上に寄与することを目的」として1968年3月に設立された「財団法人 平和と労働会館」を前身とし、2001年6月に新会館の建設を機に「財団法人 全労連会館」となり、2012年4月1日「公益財団法人 全労連会館」に移行認定されました。
この法人は、勤労者の経済的・社会的地位の向上と福祉の増進、権利擁護、及び平和を守り、教育・文化の振興に関する活動を推進、支援し、関係する団体の活動の発展に寄与することを目的としています。
■事業
この目的を達するため、法人は多くの公益事業を行っています。
- 勤労者の労働条件改善と福祉の向上を目的とする活動の支援事業
- 勤労者の社会的地位向上に寄与する教育、調査研究に関する活動の推進及び支援事業
- 勤労者の思想・信条の自由、権利を守る活動の支援事業
- 平和を守り、文化・芸術の振興を目的とする活動の支援事業
- これらの事業を推進する関係団体に施設の提供・貸与するための「平和と労働センター・全労連会館」の管理及び運営に関する事業
会館のルーツとその沿革
■沿革
「平和と労働会館」は、戦後直後のわが国の労働組合運動に大きな役割を果たした階級的ナショナルセンター「産別会議(全日本産業別労働組合会議)」の遺産を継承して、1966年に全国的な募金運動によって建設され、原水爆禁止運動、労働者教育運動、犠牲者救援運動、民主的美術運動の全国センターとしての活動を展開してきました。
さらに、1989年からは、新たに結成された労働組合運動の階級的ナショナルセンター「全労連(全国労働組合総連合)」が加わり、「平和と労働運動の前進のために役立てる」という「産別会議」解散時の決議を名実ともに継承した平和と民主主義、労働運動の中央センターとして大きな役割を果たしてまいりました。
しかし、平和と労働会館は、建築後30年余を経過し、耐震上の欠陥や老朽化による安全確保上の問題が出てきたため、全労連を含む平和と労働会館理事会は、2000年4月、21世紀へ向けて労働組合運動、平和・民主主義運動の新たな発展を展望し、首都の中心地・御茶ノ水に新拠点「平和と労働センター・全労連会館」建設に着手しました。
平和と労働センター・全労連会館は、全国的な募金と全労連大会決定にもとづく全組合員からの拠出金とによって建設されたものです。
沿革
「平和と労働会館」は、戦後直後のわが国の労働組合運動に大きな役割を果たした階級的ナショナルセンター「産別会議(全日本産業別労働組合会議)」の遺産を継承して、1966年に全国的な募金運動によって建設され、原水爆禁止運動、労働者教育運動、犠牲者救援運動、民主的美術運動の全国センターとしての活動を展開してきました。
さらに、1989年からは、新たに結成された労働組合運動の階級的ナショナルセンター「全労連(全国労働組合総連合)」が加わり、「平和と労働運動の前進のために役立てる」という「産別会議」解散時の決議を名実ともに継承した平和と民主主義、労働運動の中央センターとして大きな役割を果たしてまいりました。
しかし、平和と労働会館は、建築後30年余を経過し、耐震上の欠陥や老朽化による安全確保上の問題が出てきたため、全労連を含む平和と労働会館理事会は、2000年4月、21世紀へ向けて労働組合運動、平和・民主主義運動の新たな発展を展望し、首都の中心地・御茶ノ水に新拠点「平和と労働センター・全労連会館」建設に着手しました。
平和と労働センター・全労連会館は、全国的な募金と全労連大会決定にもとづく全組合員からの拠出金とによって建設されたものです。
第1期 産別会議と産別会館
第17回メーデー 食糧メーデー
産別会議結成(総同盟も)組織人員156万人
日本国憲法公布
2.1スト占領軍弾圧
産別会館建設決議(土地・改造社下中弥三郎氏提供、建材・旧海軍砲術学校の解体材)組合員1人5円総額600万円募金
全労連結成(産別会議、総同盟などの協議体)
労働基準法公布、教育基本法公布 農地改革 財閥解体
産別会館落成(7月)
産別民主化同盟、総同盟が全労連脱退
マッカーサー政令201号
ドッジプラン大量解雇
下山事件、三鷹事件、松川事件
GHQ、共産党幹部公職追放 レッドパージ
占領軍全労連解散命令 総評結成
警察予備隊 朝鮮戦争
日本安保条約批准
メーデー事件 労働者教育協会創立
日本原水協結成 第1回原水禁大会
第1回母親大会 砂川基地反対闘争
産別会議解散決議
第2期 平和と労働会館
産別残務整理委員会→労働者教育協会、日本国民救援会、日本原水協、日本美術会に「平和と労働運動に役立つ会館」建設呼びかけ
建設開始
平和と労働会館(2月14日完成。総工費8000万円)
各団体の運動と発展をつくりだす契機、安保破棄、平和の擁護、統一労組懇運動などの前進に寄与
第3期 平和と労働センター・全労連会館
全労連結成(同日、連合も結成)平和と労働会館6階で活動開始
全労連、財団法人・平和と労働会館理事会に参画
新立地での会館建設検討開始
全国的募金活動により現在地での建設着工
竣工(財団法人・全労連会館に改称)
開館・活動開始
開館満5周年記念のつどい
産別記念・労働図書資料室(全労連会館付属施設)開設
中規模修繕工事
東日本大震災発生、会館が被災地への後方支援基地となる
開館満10周年記念のつどい
内閣府から公益財団法人に認定される
大規模外壁修繕工事
1F喫煙所の移転とロビーの改装工事
全館空調設備更新工事